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世界のタイムゾーンはどうやって決まっているのか

国ごとに時刻が異なる理由と、タイムゾーンの境界がどのように定められているかを解説します。

世界にはUTC-12からUTC+14まで、実に38種類ものタイムゾーンが存在すると言われています。なぜ地球は経度15度ごとにきれいに24分割されず、これほど複雑なタイムゾーンの分布になっているのでしょうか。

理論上は経度15度で24分割できる

地球は24時間で1回転(360度)するため、理論上は経度15度ごとに1時間のタイムゾーンを割り当てれば、世界はきれいに24分割できます。実際、19世紀に鉄道の時刻表を統一する目的で標準時が導入された当初は、この考え方が基本になっていました。しかし現実のタイムゾーンの境界線は、経度に沿ったまっすぐな線ではなく、国境や地域の事情に合わせて複雑に入り組んだ形をしています。

国境や政治的な事情が優先される

タイムゾーンの境界は、多くの場合、経度そのものよりも国境や州境が優先されます。ある国が経度をまたいで広がっている場合でも、国内の商取引や行政の都合上、あえて1つのタイムゾーンにまとめてしまうことがよくあります。たとえば中国は東西に広い国土を持ち、地理的には5つ程度のタイムゾーンにまたがりますが、政治的な統一を理由に国全体で単一の標準時(UTC+8、北京時間)を採用しています。逆に、経度上はほぼ同じ範囲にある国どうしでも、隣国とは異なるタイムゾーンをあえて選ぶ例もあります。

巨大な国は複数のタイムゾーンを持つ

ロシア・アメリカ・カナダ・オーストラリアのように東西に広大な国土を持つ国は、国内に複数のタイムゾーンを設定しています。ロシアは11、アメリカ本土は4つの主要タイムゾーンを持ち、同じ国内でも都市によって数時間の時差があります。このサイトのニューヨークとロサンゼルスのカードを見比べると、同じアメリカ国内でも3時間の時差があることがわかります。

タイムゾーンは変更されることがある

タイムゾーンの境界や、ある国がどのオフセットを採用するかは、実は固定されたものではなく、政治的・経済的な理由でたびたび変更されています。近隣国との経済的な結びつきを強めるためにオフセットを変更した国や、サマータイムの廃止・導入を繰り返してきた国は少なくありません。このサイトが各都市の現在時刻の計算に、ブラウザ組み込みのIANAタイムゾーンデータベース(世界中のタイムゾーンの変更履歴を継続的に更新している共有データベース)を使っているのも、こうした変更に自動的に追従するためです。

「標準時」という考え方が生まれた背景

タイムゾーンが存在しなかった時代、時刻は各都市が太陽の位置から独自に定める「地方時」でした。隣の都市とわずかに時刻がずれることも珍しくなく、大きな問題にはなりませんでした。しかし19世紀に鉄道網が発達すると、都市ごとにバラバラな時刻表では列車の運行が成り立たなくなり、一定の範囲をまとめて同じ時刻とする「標準時」の考え方が急速に広まりました。現在のタイムゾーンの多くは、この19世紀の鉄道時代に定められた区分がベースになっています。

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